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こだわりコラム

基本的な塗り方

塗料の基本的な塗り方

皆さんは 「塗料」 という言葉は身近に感じますでしょうか?
ペンキという表現であればピンと来る方も多いかもしれません。

私たちの周りの様々な物に塗料は使用されていて、日々の快適な暮らしに役立ってるのですが、その実力はあまり知られていないことが 多く、その存在はいわば縁の下の力持ちとでも言いましょうか。
そして、塗料は良く女性の 「お化粧」に例えられることがあります。 お肌を紫外線などから守るためにお化粧をし、ただするだけでは味気ないので、色を入れて綺麗に、艶やかに見せたり。 塗料も同じ目的で使用されているのです。

その目的は、1、素材の保護 2、美観の付与 3、機能性の付与の大きく3つに分けられます。

素材の保護とは、何も塗装していないままでは、紫外線によって劣化したり錆びてきたり、カビが生えたり使用していく上で欠陥となる問題が起こってきます。 塗料を塗ることでこういった外的要因から素材を守り、長期に渡って使用できるようにしています。

美観の付与とは、自動車などを例にとって見ると、実に様々な色があります。木材のように素材を生かす仕上げも魅力的ですが、鉄のような素材では様々な色を付けることで私たちの生活に彩りをもたらしてくれます。

機能性の付与とは、保護する以外に特殊な性能を与えてあげることです。例えば、少し前に話題になった「マイナスイオン」を発生させたり、水を弾く撥水効果であったり、近年では光触媒という手法を塗料に応用して、セルフクリーニングする塗料なんていうのも発売されています。これは酸化チタンに紫外線が当たることで起こる作用で有機物(汚れなど)を分解していくというものですが、この説明には少しお時間が必要となりますので、ここでは割愛させていただきます。

塗料が使われている代表的なものには、車、飛行機、新幹線、家電製品を始め、このサイトでも紹介していますフローリングや家具、プラスチック製品や道路に至るまで、その用途は多彩で非常に特殊な機能を持った塗料も数多く存在してます。
例えば、屋根に塗るだけで熱の吸収を抑え、それによって部屋の温度が上がるのを防ぎ、エアコンの使用を抑えることが出来る「遮熱塗料」や抗菌・防カビ性能を持たせたり、鉄製品 (例えば橋など) を錆びから守ってくれる塗料などがあります。

ここでは 「木材」 に焦点を当て、塗装の基本的な塗り方をご紹介していきたいと思います。

用語の解説

塗装業界でよく使用される用語について簡単にご紹介していきます。以降の塗り方の紹介で頻繁に使用されます。

サンドペーパー 素材(ここでは木材)の表面を擦ることで、平滑で綺麗な面にする為に使用します。
一般的には紙の裏に研摩剤が貼り付けられており、この研摩剤の細かさで番手分けされています。
番手が高くなるほど(400番 → 600番)細かい研磨剤が使用されており、削った後がよりツルツルになります。
研摩 サンドペーパーを用いて素材を削ることを言います。
ウエス 使い古されたTシャツなど、比較的素材の柔らかい生地のことで、オイルなどをふき取る際に使用します。
マスキングテープ セロテープの様な形をしており、塗りたくない場所に貼っておくことで塗料が付着することを防止します。
刷毛 塗料を塗装するのに使用する、最も一般的な道具です。

テーブル/フローリングなど木製品のオイル仕上げ

用意するもの
  • ・サンドペーパー (220番から400番程度)
  • ・マスキングテープ
  • ・ウエス
  • ・刷毛
  • ・塗料

自然発火にご注意!!
塗装の際、塗料のふき取りなどに使用したウエス(布類)は直ちに焼却するか、水の入った容器に入れて処理してください。
換気にご注意!!
塗装作業中は十分に換気を行ってください。塗装後は通気の良い所で十分に乾燥時間を取ってください。

1、マスキングテープを貼る

塗装したくない場所にマスキングテープを貼っていきます。
貼り付けがゆるいとオイルが隙間から染み込んでしまうので、しっかりと貼り付けてください。

2、研摩作業を行う

木の木目に沿ってサンドペーパーで研摩を行います。
この際、一部分だけに力が偏ってしまうと、塗装ムラの原因になりますので、全体に均一の力で研摩作業を行うようにしてください。

3、ごみなどを取り除く

2、で研摩した時に出てきた粉や表面に付着しているごみをウエスなどで綺麗にふき取ります。

4、塗料を用意する

塗料には様々な成分が混ぜ合わせて作られています。 中には下に沈んでいる成分(着色剤など)があるため、使用する前に良く振ってかき混ぜるか、ふたを開けて棒で底から良く混ぜ合わせます
塗料がこぼれないように注意してください。

5、塗料を塗る

木の木目に沿って刷毛で塗料を薄く塗り伸ばしていきます。かすれがないように全体を均一に塗ります

6、塗料をふき取る

木に浸透していかなくなったオイルをウエスなどで綺麗にふき取ります。 この際も木目に沿って拭いてください。
季節によって差がありますがおおよそ5分後にふき取りを行います。
ご使用になったウエスは自然発火する恐れがあるので直ちに水に漬けるか焼却してください。

7、しっかりと乾燥させる

塗料の種類によって異なりますが、一般的には24時間以上乾燥させてから2回目の塗装を行います。

8、研摩作業を行う

木の木目に沿ってサンドペーパーで研摩を行います。
2回目の研摩は、表面の毛羽(ざらつき)を取り除くために行います。やさしくなでる程度で十分です。
指で全体を触ってツルツル、サラサラしているようにします。 当てすぎないように注意してください。

9、塗料を塗りふき取る

木の木目に沿って刷毛で塗料を薄く塗り伸ばしていきます。 かすれがないように全体を均一に塗ります。
6、の工程と同様に染み込まなくなったオイル分をふき取り、24時間以上しっかり乾燥させて完成です。
より耐久性を持たせたい場合は、同じように3回目を塗装してください。
実際のご使用までには塗料によって異なりますが、一般的には3日以上乾燥させることをお勧めします

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